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アイテム詳細

陰翳礼讃 (中公文庫)
谷崎 潤一郎

中央公論社

グループ:Book /ランキング:7005
価格:¥ 500
発売日:1995-09 /通常24時間以内に発送

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カスタマーレビュー
おすすめ度:
今こそ読まれるべき本  (2008-10-12)
 日本の夜は明るすぎる、と谷崎潤一郎が『陰翳礼賛』で嘆いたのは昭和8年のことだ。現代と比べたらさぞ暗かったろうと思われる時代である。
 谷崎は単に明るすぎるのを嫌ったわけではない。ロウソクなどの柔らかな灯と、それがつくる陰が日本の文化であり、その文化が消えていく(あるいは変質する)のを憂えたのだ。
もっと言うならば、谷崎は灯火を暗喩に用いて、西洋文明を無条件に導入してきた日本人のあり方を疑問視しているのである。
 「谷崎は実際には明るい家をつくった」などと的外れなことを述べて得意がっている輩がいるが、自分の知性の低さを公表しているようなものだ。


デザイン関係者必読  (2008-06-19)
谷崎潤一郎による戦前の名エッセイ。
日本人の根底にある美意識を、当時急速に日本に浸透しつつあった西洋文化と比較する
ことで見事にあぶりだしています。

デザイン関連の何冊かの本で、陰翳礼讃のことが絶賛されていたので読みました。
最近読んだ本では「デザインの深読み(坂井直樹)」と「商いデザイン(永井資久)」、
これら以外にも昔読んだデザイン関連本の中にも陰翳礼讃のことが書かれていた記憶が
あります。

「デザインの深読み(坂井直樹)」によれば、陰翳礼讃は今や世界のプロダクトデザイナー
の愛読書になっているのに、日本のデザイナーでこの本を読んでいるのは年配者ばかりで
将来がやや不安だ、とのこと。
全く同感です。

70年以上も前に書かれたこの本がいまだに読まれ続けている、しかも世界中で。
この一点を持ってして、この本の秀逸さがわかっていただけると思います。
しかも読んでいて単純に面白く、とても読みやすいというのも素晴らしい。
それも、長く読まれ続けている理由の一つだとと思います。

日本の文化・美意識の素晴らしさを改めて教えてくれたこの本に、感謝です。

日本人として  (2008-06-11)
高校の頃、国語の教科書に掲載されており、それを見てすぐに書店に走った覚えがあります。が、あろうことか無くしてしまった為、再度購入。この作品はもう何回も拝読していますが、その度に日本の美の奥深さを感じます。日本人ならば一度は読む価値のある一冊だと思っています。


what is already done cannot be undone.........  (2008-05-03)
たくさんレヴューがでているんですね。いまさら何も付け加えるものはありません。まず読みやすい。身近な話題(厠、旅行、男女関係、そして女性)が著者によって一刀両断に批評されていきます。小説と違って、ここには彼の美意識が具体性を持つ現象や道具へのコメントを通じて、直接に提示されているわけです。特に女性観の部分は一読に値します。しかし、この部分は、おそらく誤解されやすい部分です。現代では、もはや断片的にこの種のコメントをこのような形で述べることは許されないかもしれません。特に、「個性」ではなく「型」を重視する部分、そして日本女性を人形と捉えた部分(47ページ、125ページ)は、もはや現代の日本人には少なからぬ反感を引き起こす部分なのかもしれません。またステレオタイプ化した国民性の過度の一般化とそれへの依拠は議論を巻き起こす部分でしょう。しかし断片に現れる見解を、その基底の部分で支えているのは、著者の日本に対する美意識です。悲しいかな、この美意識を、谷崎が取り上げる具体性の中で再体験することは難しいかもしれません。やっと知的営為の産物として、かすかに思い出すことができるといったところでしょう。この全体的な哲学への理解なしで、これらの断片への好悪やその古めかしさを取り上げても、それは野暮な行為というべきでしょう。ここでは、これまでは不思議としか思えなかった鉄漿すら必然として説明されているくらいですから。そして、忘れてはならないのは、全編、著者のユーモアがさりげなくちりばめられています。

改めて日本の美を教えられた作品です  (2008-03-13)
確か高校の時の現代国語の教科書に抜粋され題材として掲載されていたと記憶しています。もちろんまじめに勉強することなくボーっとした時間を過ごしていた当時の授業にあってこの作品だけはその後も記憶の奥底にいい意味でこびり付いていました。特に共感出来た箇所は書院造りの座敷が織成す陰影の恐怖心を覚えたという所でしょうか。当時住んでいた家には仏壇のある座敷があり、今考えると南向きの間取りであったにも関わらず、昼間でも障子越しの淡い光は部屋の奥まで届かず、夜にともなると完全に闇になってしまうその座敷は怖さを伴って、近寄り難い雰囲気がありました。それから漆塗りの椀や金細工を施した屏風は(もちろん我が家にはそんな高価なものはありませんでしたが)、そんな淡い光の中でこそ輝きあることを再認識しました。
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